不登校の状態でテストが近づくと、多くの生徒や保護者が「他の人はテストはどうしてる?」という疑問を持ちます。
繊細な子や真面目な子はテストが怖くなったりします。テストが怖い理由は様々ですが、失敗への恐れやついていけない不安が大きいでしょう。
特に、テスト受けないと高校や大学の進学に影響するかという心配は、不登校の子どもたちや保護者にとって大きな心の重荷になっています。
この記事では、不登校の生徒が直面するテストに対する不安をどのように克服できるか、具体的な対策と高得点を取れる勉強法を紹介します。
また、実際の事例を交えながら、テストに臨む際に役立つ情報を提供します。不登校の生徒やその保護者がテストに向けて何をすべきか、どのように準備を進めていけばよいのかを、この記事を通じて理解し、取り組んでいただければと思います。
ポイント
- 不登校の状態でテストに臨む際の具体的な対策方法
- テストが怖いと感じる理由とその心理的背景
- テストを受けない場合の高校や大学進学への影響
- 不登校の生徒が高得点を取るための効果的な勉強法と事例
不登校でテストが恐い:あなたは一人じゃない
不登校の子どもたちにとって、テストは特に怖いものです。時にはテストの日だけ学校に行くことが求められることもあります。
不登校の子たちが感じるテストへの恐怖やプレッシャーは、彼らが直面する最も大きな障害の一つだったりします。繊細で真面目で頑張り屋だったりするので。
しかし、決して一人ではありません。多くの人が同じような悩みを抱えてきて、実際様々な対処方法で克服しています。
テストの恐れを理解する:なぜ不安になるのか
テストが怖いと感じる主な理由は、失敗への恐れです。不登校の生徒たちは、テストを自己の能力や価値を測るものと捉えがちで、その結果によって自己評価が左右されると感じます。
また、日常的な授業の欠如により、学習内容の理解度が低下し、重要な学習ポイントを見落とすこともあります。これがテストに対する不安を増幅させ、恐怖を強める原因となっています。
人間、未知なこと、よくわからないことは怖いものなのですね。「幽霊と思ったら枯れ尾花だった」という諺がありますが、そういう状態だと大人でも恐怖や不安を増幅してしまうのです。
さらには、友達にテストの時だけ来ていると思われるのが怖いということもあります。教室という空間で人に会い「テストは来たんだ」と言われそうで怖いと。さらには友達とテスト後に点数の話になったりするのも嫌だと。
「テストが怖い」にはそういう側面があったりもします。
不登校時のテスト対応:他の人はどうしてる?
不登校の生徒に対しては、いくつかのテスト対応方法があります。一部の教育機関では、不登校の生徒に別室や保健室や適応指導教室や自宅などでテストを受験することを許可しています。
これは、生徒が周囲の目を気にせず、リラックスした状態でテストに集中できる環境を提供します。学校の先生に聞いてみましょう。
不登校気味の娘、今日はどうにか行って別室でテスト受けさせてもらったんだけど担任に「みんなも受験とか地震の後で不安な中頑張ってるのに1人だけこうゆうの困る」ときっぱり言われて、
いや他にも不登校も保健室登校もいるし、足が動かなくて教室に入れない子に他に言い方あるだろと思ってちょっとな
— ちえ*chi-atus* (@honey8junky) January 26, 2024
また、定期試験などは受験しないという子もいます。これだと将来困るのではないかと心配される保護者の方もいらっしゃるでしょう。この点に関しては後述します。
定期テスト、実力テスト、模試、入学試験
さて「テストが怖い」と言ってもテストには様々な種類があります。定期テスト(期末試験・中間試験)、実力テスト、模擬試験に入学試験などが代表的です。
これらのテストはそれぞれ異なる目的を持っており、学生の学習進度や理解度を評価するためにそれぞれ重要な役割を果たします。
しかし、「テストが怖い」という意味では対策は同じです。対策を共に考えていきましょう。
テストを受けないと高校や大学は?
テストを受けないことによる進路への影響も考慮する必要があります。中学校や高校の成績は、進学や進路選択に影響を及ぼすため、テストの結果が重要な要素となります。とはいえ、あくまで推薦を目指す場合はのことです。また、公立高校を目指す場合にも内申点は重要になります。
しかし、私立高校を目指す場合や大学入試などではそこまで中学や高校の成績は重要ではありません。ここは地元の塾や不登校専門の塾などは情報を持っていますので聞いてみると良いでしょう。
そもそも中学では出席やテストを受けなくても卒業は出来ます。いたずらに不安になる必要は無いでしょう。不登校だと通信制や定時制の高校オンリーということもありません。下記のような方はけっこういるのです。
不登校で最後の定期テストも実力テストも受けられなくて、たぶん義務教育最後の通知表は斜線。
そんな息子が私立高校2つから合格をいただいた。嬉しそうな息子が見られて良かった。
高校生になって朝起きて通えるかは分からないが、とりあえず良かった。
— *ぴよぴよ* (@piyopiy16690670) January 23, 2024
不登校でテストが怖い場合の実践的なアドバイス
ここからは「テストが怖い」という状況で出来ることを具体的に考えていきましょう‼
別室や保健室で受ける
不登校の生徒にとって、別室や保健室でテストを受けることは、学校の圧倒的な環境から逃れ、リラックスした状態でテストに臨むことができる大きなメリットがあります。人目が気になりづらくパニックになっても安心なのですね。
これにより、生徒の不安を軽減し、彼らの実力を最大限発揮させることが可能になります。学校側も、生徒の特性を考慮し、可能な限り柔軟な対応をすることが求められますね。
0点をゲットするつもりでノー勉で受ける
不登校の生徒がテストに挑む際には、プレッシャーを減らすために「0点をゲットするつもりでノー勉で受ける」という戦略を取ることも有効です。
開き直り戦略ですね。いっそ白紙で出すと。これにより、テストの結果に対する不安を減らし、リラックスしてテストに臨むことができます。
このアプローチは、テストに対する恐怖を減らし、学習へのモチベーションを維持するための一つの方法となります。
放課後登校や電話で先生に聞く
学校の先生に相談し、必要なサポートを受けることも大切です。いたずらに不安を膨らませていることも多いので先生との話を通じて、生徒の不安や緊張を和らげ、学習プロセスを効果的に進めることが可能になります。
放課後登校や玄関登校などで先生に範囲を聞くと出題範囲を詳しく教えてくれたりもしますし、電話で先生と話しながら学業面の相談することも可能です。
テストの内容がわからないのをなんとかする
「テストが怖い」のは単純に自信が無いということもあります。そのためには勉強をするのが近道だったりもします。
塾や家庭教師やオンラインの動画教材などを活用し、勉強に自信がつくと、テストを受けられるという子も多くいます。
そもそも本来のテストは「試す」という意味なので無勉強で試験を受けることに意味があるかというと微妙な気もします。また、塾や家庭教師は人に慣れて不安なことを相談できるというメリットもあります。
高得点を取れる勉強法:効率的なアプローチ
高得点を目指すと自信になり「テストが怖い」という感情が軽減することはよくあります。中学3年生が小1のテストを受けても「怖い」とは感じないはずです。
それには効率的な勉強法を身に付けることが重要です。例えば、過去の試験問題を解いてみることで、出題傾向を理解し、重要なポイントを把握することができます。ネットの定期テストの予想問題と実際の門がウリ二つなんてこともありえます。
過去問から目標点数を決めて勉強する分野を特定し、集中的に学習することが効果的です。自分で分析して計画し勉強することも可能ですし、学校の先生や、塾に家庭教師、オンライン教材などを活用することも可能です。
また、英語だと音読や歌などを活用した勉強法もあります。目と耳と口とで1石三鳥だったりします。
補足ですが、もともと真面目な子だとあまり勉強しなくても意外にテストで良い点を取ることもあります。下記のように。
俺の妹、不登校で定期テストの社会満点取っててやべー
弟も学年2位だし
俺中学の評定全部3なのに— しょー (@shouuuuuuoooooo) January 25, 2024
カウンセリングやコーチングを受けてみる
不登校の生徒がテストに対する不安を克服するためには、精神的なサポートも非常に重要です。カウンセリングを受けることで、テストへの恐怖や不安を和らげることができます。
スクールカウンセラーさんやその他のカウンセラーを頼ってみるのも1つでしょう。多くのカウンセラーは同じような事例を大量に経験していますので、生徒の感情を理解し、適切なアドバイスを提供することができます。
こういったサポートにより、生徒はテストに対する心理的な障壁を乗り越えることができます。
ケース1 模試が怖いI君
I君は高校3年生。通信制高校に通いながら塾に行き難関大学を目指して頑張っています。しかし、I君にはある悩みがありました。
模試を受けようとするとお腹が痛くなってしまうのです。試験当日はおなかが痛くて行けない。そんな自分に自己嫌悪。親も心配になりI君もつい反抗して親子喧嘩になります。
I君はカウンセリングを受けるようになりました。そこで不安への対処法を学びました。
また、自信が無いテストで特にお腹が痛くなることを発見。「苦手科目をもっと勉強すればいいんだ」と気づきます。
模試を全てではないものの受けれるようになり、春には早稲田大学に合格しました。この経験は、彼にとって自己効力感を高める重要なステップとなりました。
ケース2 テストで0点をゲットしたRさん
Rさんは学校にしばらく行っていませんでしたが復学しました。そんなRさんにとって不安なこと。テストが怖い。ほとんど勉強していないので授業中はちんぷんかんぷん。
そしてRさんが特に嫌なのがテスト後にみんなでワイワイと話すこと。その時に泣いてしまうかもしれない。その時に友達に心配されるのがまたみじめで嫌で仕方ない。
Rさんは覚悟を決めました。ノー勉で受験して0点をゲットしよう。逆転の発想ですね。定期テストを教室で受けるだけで「自分に満点をあげよう」と。
正直、選択肢問題も多く0点を取るのはとても難しいことだと思われました。が、なんとRさんの気持ちが天に通じたのか0点をゲット出来ました。確率を考えればとても難しいことなのですが。
Rさんはそこから少しづつ勉強量を増やしていき次回のテストではもう少し良い点になりました。Rさんの勇気に脱帽ですね。
まとめ:不登校でテストが怖いのは克服できる
不登校の生徒がテストに対する恐怖を克服するためには、様々なアプローチがあります。サポートを活用し、効率的な勉強法を身に付け、精神的なサポートを受けることで、テストへの不安を和らげることができます。
重要なのは、自分に合った方法を見つけ、一歩ずつ前進していくことです。失敗を恐れずに挑戦することが、成長と学習において重要な要素となります。不登校の生徒も、適切なサポートと自己努力によって、テストの恐怖を乗り越えることが可能です。
- 不登校の生徒がテストに対する恐怖を感じる主な理由は、失敗への恐れ
- 別室や保健室でテストを受けることは、安心な環境を提供し不安を軽減
- ノー勉でテストを受ける戦略は、プレッシャーを減らしリラックスして臨むための有効な方法
- 塾、家庭教師、放課後登校などのサポートを活用することで、効果的な学習が可能
- カウンセリングは、精神的なサポートを提供し、テストへの恐怖や不安を和らげる役割を果たす
- テストの恐怖は、適切なサポートと自己努力によって克服可能
★勉強への緊張感や苦手意識が消える動画
学校頑張って行ってテスト4時間受けてきました〜!
行けて良かった…!#学校 #不登校 pic.twitter.com/neaq9jc13P— Maya_082 午前中低浮上 (@082_Maya) January 29, 2024