近年、通信制高校の存在感が急速に高まる中、
特に注目を集めているのがN高等学校です。
「通信制だから進学に不利なのでは?」という一般的なイメージを覆し、
難関大学への合格者を多数輩出しています。
しかし同時に、
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「なぜ通信制でここまで進学実績を出せるの?」
-
「すごいという噂もあるけど、本当?」
-
「結局、一部の天才だけが成功しているだけでは?」
という声も少なくありません。
この記事では、
N高等学校の進学実績が高い理由を多角的に解説するとともに、
メリット・デメリットのリアルにも踏み込みます。
筆者の生徒で進学して卒業した子もいますので、
これから進学を目指す中高生や保護者の方にとって、
学校選びの参考になる内容をお届けします。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
本当に伝えたいことを無料のメール講座にまとめました。
気になる方は、ぜひ以下↓↓↓のリンクか画像からご覧ください。
そもそもN高等学校とは?【基礎知識】
まず、N高について簡単に整理しておきましょう。
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設立:2016年
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運営:学校法人角川ドワンゴ学園
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学習形態:通信制(オンライン授業中心)+リアルスクーリング(対面授業)
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生徒数:約2万人以上(2025年現在)
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拠点:全国各地にキャンパスあり(ネットコースも選択可能)
特徴的なのは、
「ネットの高校」と「リアルの高校」を融合させた柔軟な教育スタイル。
在宅学習を基本としながらも、
希望すればリアルなイベントやキャンパス活動にも参加できる仕組みを整えています。
そのため、「自由度」と「リアルなつながり」のバランスを重視する生徒に人気です。
N高等学校の進学実績はなぜ高いのか?
さて、なぜN高はこれほどまでに進学実績を伸ばしているのでしょうか。
主な要因を順に見ていきましょう。
1. 圧倒的な生徒数の母数
まず最も大きいのは、生徒数の多さです。
N高は日本でも有数のマンモス校。
一般的な私立高校が数百人規模なのに対し、
N高は2万人以上の生徒を抱えています。
このため、
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合格者の「人数」で見れば自然と目立つ
-
難関大学合格者も「一定割合」で輩出される という現象が起きやすいのです。
たとえば、東大理三(理科三類)という超難関にも合格者が出ていますが、
これはトップ層の成果であり、
すべての生徒に当てはまるわけではない点は注意が必要です。
公表されている大学進学は3割です。
2. 自由度の高い学び方
N高の最大の特徴は、
自分で時間を設計できること。
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授業は基本オンデマンド(録画)
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自分のペースで進められる
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必要に応じてリアルイベントや特別授業に参加できる
この仕組みにより、
受験勉強、資格取得、留学準備、起業準備など、
生徒それぞれの目標に応じた時間配分が可能になります。
特に、
「集団生活が苦手だけど、学びたい意欲は高い」
というタイプの生徒には抜群にフィットします。
逆に言えば、
自主性がないと「何もできない」危険性もはらんでいます。
3. 進学特化型コース・教材の充実
N高では、
単に高校卒業資格を取るだけでなく、
難関大学進学を本気で目指す生徒向けのコースも整備されています。
具体的には、
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自社運営の「N予備校」で受験対策授業
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難関大進学コース(オンライン特別指導)
-
東大や医学部志望者向けの特訓講座
これにより、
レベル別・志望校別にカスタマイズした学習支援が可能となっています。
また、優秀層は外部の有名予備校(駿台、河合塾など)との併用も多く、
ハイレベルな受験環境を自ら作り上げる生徒もいます。
4. 指定校推薦制度も利用可能
意外と知られていないポイントですが、
N高にも指定校推薦枠が存在します。
具体的な推薦先一覧は非公開ですが、
これまでに、
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早稲田大学
-
慶應義塾大学
-
上智大学
-
MARCH各校
といった名門大学への推薦実績が報告されています。
通信制だから推薦はない、と思い込んでいる人には嬉しいサプライズですね。

写真は上智大学
「すごい」と言われる一方で、注意点・懸念も
N高の進学実績や自由度は確かに魅力的ですが、
当然ながら良いことばかりではありません。
ここでは、批判的な視点や注意点にも触れておきます。
1. 自己管理できないと失敗するリスク
通信制の特性上、
「誰もあなたを管理してくれない」環境です。
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授業に出席するかも自由
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宿題をやるかも自由
-
生活リズムも自分次第
これが強みでもあり、弱みでもあります。
特に中高生では、自律力がまだ未熟な場合も多く、
気づいたら「何もしていなかった」というケースも珍しくありません。
そのため、N高では「自分を律する力」が極めて重要です。
2. 進学実績は「一部の優秀層」の話
ネット記事や広告では、
「東大合格!」
「早慶合格!」
などの華やかな実績が取り上げられがちですが、
それはごくごく一部の話です。
平均的な生徒の進路は、
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私立大学中堅校
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専門学校
-
就職
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フリーター
と非常に幅広く、
必ずしも難関大学に進学するわけではありません。
「N高なら誰でも難関大学に行ける!」
と期待するのは少し危険です。
3. 孤独感・社会性の問題
オンライン中心の生活では、
-
友達作りが難しい
-
社会性(コミュニケーション力)が育ちにくい という課題も指摘されています。
特に、リアルイベントやスクーリングに消極的な場合は、
孤立を感じやすくなります。
N高を選ぶ際は、「人とのつながり」をどう作るかも考えておくとよいでしょう。
通信制高校は大学進学に不利なのか?
一般的に、通信制高校出身者は
「大学進学に不利」と言われることもありますが、
今やその認識は古くなりつつあります。
現代の大学受験では、
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AO入試(総合型選抜)
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学校推薦型選抜
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自己推薦型の入試
など、学力試験だけに頼らない選抜方式が広がっています。
通信制の生徒であっても、
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高校生活での活動実績
-
自己表現力
-
論理的思考力 をしっかりアピールできれば、
十分に難関大学に合格できるチャンスがあります。
特にN高は、自由な環境で個性を伸ばしやすいため、
AO入試との相性も良いと言えるでしょう。
N高等学校は世界最高の学校なのか?
「N高は世界最高の学校だ」という声もネット上にはあります。
実際、ここまで柔軟で自由度の高い通信制高校は、
世界的にも非常に珍しい存在です。
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自由に学びを設計できる
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海外留学や起業にも挑戦できる
-
最新テクノロジーを学べる
-
学びとリアル社会との接点が豊富
これらは、確かに「世界最高水準」と言えるポイントです。
ただし繰り返しになりますが、
自由=楽ではないことは忘れてはいけません。
この環境を活かせるかどうかは、
生徒自身の自律性と行動力次第です。
まとめ:N高等学校の進学実績はなぜ高い?
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N高の進学実績が高い理由は、「生徒数の母数」と「自由度の高さ」、「進学サポートの充実」
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すごい生徒は確かにいるが、全体平均では幅がある
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自主性がないと失敗リスクも高い
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通信制でも大学進学は十分可能な時代になっている
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「最高の学校」になるかは自分次第
通信制高校を選ぶ時代において、N高は大きな可能性を秘めた選択肢の一つです。
しかし、何を目指し、どう行動するかによって結果は大きく変わります。
もしあなたが、
自由な環境を最大限に活かし、未来を切り拓きたいと思うなら、
N高はきっと素晴らしい舞台になるでしょう。
あなた自身の力で、「最高の高校生活」を作り出してください。
最後に、こちらの記事でもN高の向き・不向きを解説しています。
ぜひご覧いただければと。
不登校からN高に行った生徒のその後を通して、向き、不向きを考察
【この記事のポイント】
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N高等学校は日本最大級の通信制マンモス校で、生徒数が2万人以上いる。
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進学実績が高い理由は、生徒数の「母数効果」と「自主学習環境」の組み合わせにある。
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自分のペースで学習できる自由度があり、受験勉強に集中できる生徒にとって有利。
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N予備校や進学コースなど、難関大学向けの受験サポート体制も整備されている。
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東大理三合格者も輩出しているが、それは一部の超優秀層の成果である。
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指定校推薦枠もあり、早慶・上智・MARCHなど有名大学への推薦進学も可能。
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自己管理力が必須であり、計画性・自律性がないと失敗するリスクも高い。
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すべての生徒が難関大学に行けるわけではなく、進路の幅は広い(専門学校や就職も多い)。
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通信制高校の大学進学は現代では不利ではないが、自主的な取り組みが必須。
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自由な環境を活かせるかどうかで「最高」にも「失敗」にもなりうる。
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孤独感や社会性の課題もあり、リアルイベントなどで人間関係を築ける工夫が必要。
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N高は「世界最高の学校」になりうる可能性を持つが、それを引き出すのは本人次第。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
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