ギフテッド・高IQの不登校の子のその後:事例をとおして解説

こんにちは、不登校支援アドバイザーの早野智則です。

これまで、多くの不登校のお子さんやご家庭と向き合ってきましたが、
近年特に増えているご相談のひとつに、

「うちの子、ギフテッドと言われました。でも学校に行けないんです」

という声があります。

頭の回転が速い。記憶力が良い。
独特の視点を持っている。

いわゆる「高IQ」や「ギフテッド」と言われる特性を持つ子どもたち。

その一方で、学校のシステムに馴染めず、不登校になるというケースも少なくありません。

今回は、

✅ ギフテッド・高IQの不登校の“リアルな実態”

✅ 不登校になったあとの“その後の進路”

✅ 実際の支援事例

などを通して、今「このままで大丈夫なんだろうか…」
そう不安を抱える親御さんのヒントになればと思い、この記事をつづっています。


目次

ギフテッド・高IQの子が不登校になる原因

「頭がいいのに、なんで学校に行けないの?」

そう感じる方もいるかもしれませんが、
ギフテッドの子どもたちは

“学力”と“適応力”が必ずしも比例しないという特徴を持っています。

よくある不登校の原因としては、以下のようなものがあります。

  • 感受性の高さから、クラス内の人間関係に疲れる

  • 学習内容が簡単すぎて、退屈と無意味感を覚える

  • 先生の理不尽さに強く反発してしまう

  • 興味のないことには一切エネルギーが出ない

私がこれまで支援した子どもたちの中にも、
こうした理由で教室を離れた子が多くいます。

そしてパワーアップして復帰した子も多くいます。


ギフテッド・高IQの不登校中学生たちに見えていた“別の風景

たとえば、ある中学生の男の子。

中学受験で全国トップ。

成績も抜群でした。

しかし、本人は「人間というものが嫌いだ」と言い出し、
ある日を境に登校をやめました。

言葉だけを見ると極端ですが、
実際には周囲と深く関わる感覚そのものがストレスだったのです。

彼は現在は都内の有名大学に通いながら、
資格取得を目指してコツコツと勉強中です。

キャンパスライフを謳歌


支援事例:ギフテッド・高IQの子の“不登校のその後”

これまでに支援してきた高IQ・ギフテッドの不登校ケースの中で、
特に印象深い子が何人かいます。

●医師家庭で育った女の子

両親が共に医師という家庭で育ち、
小学校の頃から非常に優秀だった彼女。

しかし、非合理な学校のルールや価値観に耐えられない。
「先生は黒板を読み上げるだけ」
「問題が簡単すぎる」と。

中学生で完全に登校拒否になりました。

その後、
留学先で自分の好奇心を活かせる学びに出会い、
今では海外の大学に進学

生命工学の研究職を目指して、日々充実した生活を送っています。

●ゲーム漬けだった男子

別の子は、
不登校の期間中ほとんどの時間をゲームに費やしていました。
戦闘系のゲームで全国上位になるほどに。

親御さんは彼の将来を心配していましたが、
彼はゲームでつちかった“戦略的思考力”を自覚し、
その後、早稲田大学へ進学

大学院でよりロボット工学などの専門分野を深めたいと語っていました。
ゲームは無駄ではなかったそうです。

他にも高IQ、ギフテッドかを別にすれば
下記のような大学にも合格しています。

東大、京大、国公立医学部、早稲田大学、慶応大学、上智大学、東京理科大学、横浜国立大学、千葉大学、信州大学、明治大学、立教大学、青山学院大学、中央大学、法政大学、関西大学、立命館大学、関西学院大学、多摩美術大学、東京女子大学、芝浦工業大学、日本大学、東洋大学、京都産業大学、龍谷大学、東京経済大学などなど  他にも私立全日制高校や私立中学にも合格が多数

テーマを見つけるとのびのびとやりたいことに励む子が多い


不登校でも人生はリスタートできる。だから大丈夫。

不登校というと、ネガティブなイメージがつきまといますが、
実際には「思考を深める猶予期間」にもなりえます。
例にあげた彼らのように

社会の中で“居場所”を見つけるのが難しい子たちにこそ、

その子の才能が発揮される場づくりが必要なのです。


お知らせ:不登校やギフテッドの“その後”を考えるイベントに登壇します

📅 2025年4月28日(月)@東京都内 港区ベイエリア

🎤 テーマ:「高IQ/2E児の社会の中での生存戦略〜学校の“その先”は〜」

当日は、不登校を経験して今は大学生になった子どもたちも参加予定です。

リアルな体験談や、親としてどう接してきたかという声も聞ける貴重な機会です。

🔗 詳細・申し込みはこちら

https://naomi-st.com/archives/214175

※私を通すと割引があるそうです。ご希望の方はご連絡ください:

📩 futoukou123@gmail.com

注意点としては私自身、
ギフテッドか高IQかと言われるとかなり怪しい(笑)
IQは100以下じゃないでしょうか。。。

またイベントに参加する早稲田や上智に進んだ子たちも、
別に「ギフテッド認定」されたわけではありません。

共通していたのは、

「諦めない気持ち」

「ちょっとの勇気」

そして、「自分を面白がってくれる大人との出会い」でした。

定期的にイベントを実施していますので、
期間外でも機会があればぜひ。


まとめ|ギフテッド、高IQの不登校は可能性のはじまり

「この子は本当に大丈夫なんだろうか」

夜、ふとそんな不安に襲われることもあると思います。

でも、何をやってもうまくいかない時期にこそ、

その子にしかない“芽”が育っていることがある。

焦らなくて大丈夫。

あなたのお子さんも、ちゃんと“その子の形”で社会とつながっていけます。

一人で抱え込まず、よければ私たちと一緒に考えてみませんか?

✅ 記事のポイントまとめ

  1. ギフテッド・高IQの子どもでも不登校になるのは珍しくない

     知的能力が高くても、学校という枠組みに馴染めず不登校になるケースが多発している。

  2. “学力”と“社会的な適応力”は別物である

     人間関係のストレス、授業の退屈さ、理不尽なルールなどが原因で不登校になることがある。

  3. ギフテッドの不登校の原因は「繊細さ」と「合理性」

     感受性の強さや論理的すぎる思考が、集団生活と衝突する一因に。

  4. ギフテッドの不登校の中学生の事例:全国トップの成績でも学校が苦痛

     中学受験1位の子が「人間が嫌い」と登校を拒否。現在は有名大学で資格取得に挑戦中。

  5. ギフテッドの不登校のその後:海外大進学や医学部、国立大学、早慶などへの進学も現実に

     不登校を経験しつつ、適した学びの環境に出会い、進路を切り拓いた事例が複数ある。

  6. ゲーム漬けの不登校期間も、成長の資源になることがある

     戦略的思考や集中力を活かして大学進学につなげた例もある。

  7. “ラベル”よりも“関わり方”が未来を変える

     ギフテッドかどうかではなく、「諦めない気持ち」「ちょっとの勇気」「出会い」がカギになる。

  8. 不登校の時期は「思考を深める猶予期間」になりうる

     一時的に止まっているように見えても、水面下で“その子なりの芽”が育っている。

  9. ギフテッド・不登校のリアルを語るイベントが開催される(2025年4月28日)

     元不登校の大学生のリアルな声や、親の葛藤がシェアされる貴重な機会。

  10. ギフテッド・高IQの不登校は「可能性のはじまり」

     社会に出るための別ルートを模索することで、その子らしい生き方が見えてくる。

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