フリースクールについて調べる中で、「フリースクール やばい」といったキーワードが気になった方も多いのではないでしょうか。
不登校や学校に馴染めない子どもたちの新たな選択肢として注目される一方で、フリースクールに対する不安や疑問の声も少なくありません。
本記事では、フリースクールの多様性やその魅力、さらには失敗しないための選び方について解説します。
合う人には最適な居場所となる一方で、選び方次第では期待外れに感じることもあります。
フリースクールに対する評価が分かれる理由を知り、自分や家族にとって最適な選択を見つけるためのヒントを提供します。
筆者の生徒の動向から様々なフリースクールを見てきましたし、その生徒の5年後、10年後も見てきました。
その中から成功例と後悔した例(合わなかった例)についても考察しています。
ポイント
- フリースクールが想像以上に多様で選び方が重要なこと
- 自治体運営や民間施設やオンラインのフリースクールの特徴と違い
- 成功例と失敗例から分かる利用のポイント
- フリースクールが人によっては未来への可能性を広げる場として有効であること
フリースクールはやばいと言う人もいるがそもそもの話
一口にフリースクールと言っても想像以上に多様
✲フリースクールとはどういう所ですか?
✲勉強はどういう感じでしますか?
✲フリースクールに通って良かったですか? ヤフー知恵袋より
さて、一口にフリースクールと言っても、フリースクールは驚くほど多様です。
これは、通う子どもたちの背景や目的に応じた学びや居場所を提供するためです。
例えば、勉強に重点を置いたものから、子どもの自由な活動を尊重するものまで、施設ごとに特徴が異なります。
具体的には、学年を問わず集まる場として運営されているものや、少人数制で子ども一人ひとりに向き合う形式のものがあります。
また、学校復帰を目指すプログラムを取り入れた施設も存在します。
こうした多様性は、通う子どものニーズに応えるために重要です。
ただし、自分に合わない場所を選んでしまうと期待した成果が得られない場合もあります。
そのため、フリースクールを選ぶ際は、その運営方針や活動内容を事前に確認し、子ども自身が納得したうえで選択することが大切です。
自治体が運営するフリースクールとは
自治体が運営するフリースクールは、公的な支援のもとで運営されるため、比較的安心して利用できるのが特徴です。
こうした施設は、不登校の子どもたちに対して学びの場や居場所を提供し、家庭や学校との橋渡し役を担っています。
主に、自治体の教育センターや支援機関が運営しており、利用者が費用を負担するケースは少ないです。
内容としては、基本的な学習支援や相談活動が中心で、場合によっては芸術活動やスポーツ体験も行われます。
ただし、自治体ごとに運営形態や規模が異なるため、提供されるサービスには差があります。
そのため、利用を検討する際は、自治体の教育支援機関などに問い合わせて、詳細な内容を確認するのがおすすめです。
オンライン型フリースクールの特徴
オンライン型フリースクールは、インターネットを活用して自宅などから参加できるのが特徴です。
この形式は、通学に不安を抱える子どもや地方に住む子どもでも利用しやすい点が魅力です。
活動内容としては、オンライン授業や個別指導、さらにはリモートでのグループ活動などが挙げられます。
また、リアルタイムでのやり取りだけでなく、動画を視聴して学ぶスタイルを採用している施設もあります。
ただし、対面での交流が少ないため、孤立感を感じる子どももいるかもしれません。
そのため、オンライン型を選ぶ際は、コミュニケーションを重視したプログラムが用意されているかを確認することが重要です。
このように、場所を問わず柔軟に学びたい子どもにとっては、オンライン型フリースクールは非常に便利な選択肢となります。
民間フリースクールの校風の違いは想像以上
民間フリースクールは運営者の理念や方針に基づいているため、その校風は非常に多様です。
一部のフリースクールでは、学力向上を目的としたカリキュラムが組まれている一方で、他のスクールでは子どもの個性や興味を重視した自由な活動を中心にしている場合もあります。
例えば、少人数制で個別指導に力を入れるスクールや、アートや音楽などのクリエイティブな活動を主体とするスクールがあります。
また、国際交流を積極的に取り入れるところや、自然体験を重視する施設も存在します。
このような校風の違いは、子どもの性格や目標に合ったスクールを選ぶ上で重要な要素です。
ただし、こうした多様性がある一方で、選び方を誤ると期待に沿わない場合もあります。
見学や体験入学を通じて、実際の雰囲気や運営方針を確認することが、適切なスクール選びの第一歩となります。
自治体による補助金が出るケースも
フリースクールに通う際、自治体による補助金が利用できる場合があります。
これは、経済的な負担を軽減し、より多くの家庭がフリースクールを利用できるようにするための制度です。
具体的には、低所得世帯や特定の条件を満たす家庭に対して、月謝や交通費の一部が補助される場合があります。
自治体が直接運営するフリースクールの場合は、そもそも利用料が無料であることも多いです。
一方で、補助金を受けるためには申請手続きや条件の確認が必要です。
そのため、通いたいフリースクールが補助対象となるか、自治体の担当窓口で事前に確認することをおすすめします。
このような補助制度を活用することで、子どもに最適な環境を提供しやすくなるでしょう。
フリースクールはやばいって本当?成功例と失敗例
フリースクールで失敗するパターンとは
フリースクールを選んだ結果、満足できず失敗したと感じるケースもあります。
主なパターンとして挙げられるのが、「スクールが子どもに合わなかった場合」です。
例えば、学習の進捗を期待して通ったのに、カリキュラムが緩すぎて物足りなかったり、逆に自由な雰囲気を求めたのに規律が厳しかったりすることがあります。
また、居場所としての機能を期待していた場合でも、人間関係が合わず孤立してしまうことも失敗例の一つです。
さらに、フリースクールの費用が高額であるため、通わなくなった場合に学費を無駄に感じることもあります。
こうした失敗を防ぐためには、事前にスクールの雰囲気や活動内容をしっかり調べ、子ども自身が納得できる選択をすることが重要です。
また、期待する成果を具体的にイメージしておくことも大切です。
フリースクールが無駄だと後悔するパターンとは
フリースクールに通った結果、期待と現実のギャップにより後悔するケースがあります。
特に多いのが、学習面で期待が裏切られたと感じる場合です。
一部のフリースクールでは勉強を重視しておらず、教科書やカリキュラムが整備されていないことがあります。
これにより、学力の遅れをカバーできず、進学や就職の際に不利になると感じる可能性があります。(勉強にトラウマなどがある子もいてそういう子にはリハビリとして最高だったりするが)
また、自由な環境を求めてフリースクールを選んだものの、活動が子どもに合わず、結局通わなくなってしまうケースもあります。
このような場合、高額な月謝が無駄になり、保護者が金銭面で負担を感じることがあります。
これらの後悔を避けるためには、事前にフリースクールの目的や活動内容をしっかり確認し、子ども自身が納得して選ぶことが重要です。
期待する成果と提供されるプログラムが一致しているかを見極めることがポイントです。
フリースクールにいじめはあるのか?
フリースクールでは、一般的な学校に比べていじめが少ない傾向にあります。
その理由として、少人数制で運営されていることが挙げられます。
人数が少ないため、スタッフが一人ひとりの様子を把握しやすく、問題が起こりにくい環境が整っています。
さらに、フリースクールには不登校経験のある子どもが多く集まるため、互いの辛さや背景に対する理解が深まりやすい点も特徴です。
その結果、自然と思いやりのある関係が築かれることが多いです。
ただし、全ての施設がそうであるわけではなく、施設や参加者の相性によってはトラブルが発生する可能性もゼロではありません。
万が一、いじめやトラブルが発生した場合でも、フリースクールでは柔軟な対応が期待できます。
不安を感じた場合は、通う前に施設の方針やトラブル時の対応について質問しておくと良いでしょう。
フリースクールの子の将来と進学例
フリースクールを経験した子どもたちの将来は、多様な道が広がっています。
筆者の生徒による進学例として、早稲田大学や東京理科大学といった難関校に進むケースもあり、しっかりと目標を持って努力を続けた結果、成功を収める子も少なくありません。
例えば、フリースクールで学びながらAI研究に興味を持ち、理系の大学に進学して専門知識を深めるケースがあります。
また、海外留学を目指し、フリースクールで得た自立心を活かして国際的な舞台で活躍する子どももいます。
学校に通っている子もほとんどが塾頼みであり、フリースクールの子は当然に塾頼みになります。
麻布や桜蔭などの名門中高一貫校なども結局は塾頼みというケースが大半です。なので、フリースクールの子が学力的に不利だとは思いません。その人次第でしょう。
一方で、学校復帰を果たし、地域の公立学校で新たなスタートを切る子も少なくありません。
フリースクールを経由して将来の方向性を見つけた子どもたちは、自信を持って次のステップに進んでいます。
このように、フリースクールの経験が将来の可能性を広げるきっかけとなることは大いにあります。
学校復帰を果たした子の成功例
くり返しになりますが、フリースクールを経て学校復帰を果たした子どもたちには、多くの成功例があります。
必ずしも「学校ORフリースクール」と分けて考える必要は無いと言えるでしょう。
例えば、不登校で悩んでいた子どもが、フリースクールで規則正しい生活習慣を取り戻し、学校での生活に再び馴染めるようになったケースがあります。
また、フリースクールの少人数制や個別指導が、自信を失った子どもに安心感を与え、自己肯定感を高めることにつながります。
そこで得た自信をもとに学校復帰を目指し、最終的には以前のクラスメートと同じように学校生活を送れるようになる例も少なくありません。
ただし、フリースクールを利用するだけでなく、家庭や周囲の支えも重要です。
親が子どもの気持ちを尊重しながら、無理なく学校復帰をサポートしたことが、成功につながった要因として挙げられます。
このように、フリースクールは学校復帰のステップとして有効な手段となり得ます。(特に自治体のもの)
フリースクールに行くのは甘えではない
「フリースクールに通うことは甘えではないか」と疑問に思う人もいますが、それは誤解です。
フリースクールは、学校に馴染めず困難を抱える子どもたちが、新しい環境で自分らしさを取り戻すための場です。
全ての子どもが画一的な学校制度に合うわけではありません。
フリースクールは、そうした子どもたちのニーズに応じた柔軟な対応ができる場所であり、単なる逃げ場ではなく、未来への足掛かりを提供します。
また、フリースクールに通うためには、子ども自身が一歩踏み出す決断をしなければなりません。
これ自体が大きな挑戦であり、甘えとは対極の行動です。
フリースクールでの経験が、社会での適応力や自信を育むきっかけになることも多く、その価値は非常に大きいと言えます。
まとめ:フリースクールはやばいわけではなく相性と使い方しだい
フリースクールに対して「やばい」と感じる人もいますが、それは相性や使い方次第です。
合う人には新たな居場所や未来を提供する素晴らしい環境ですが、合わない場合は期待外れに感じることもあります。
このため、フリースクール選びには慎重な判断が求められます。
ただし、フリースクールを選ぶ前に、家庭内で子どもの自己肯定感を高めることが重要です。
家庭が子どもの安心できる居場所となり、十分に気持ちを整えたうえでフリースクールを検討すれば、より効果的な利用が期待できます。
フリースクールは万能ではありませんが、適切に利用すれば子どもにとって大きな支えとなる可能性があります。
選択肢の一つとして前向きに検討し、子どもの個性や目標に合った環境を整えることが大切です。
- フリースクールには多様な選択肢がある
- 学校復帰を支援するプログラムが存在する
- 自治体運営のフリースクールは費用が低い場合が多い
- 芸術活動やスポーツを体験できる場合もある
- オンライン型は通学が難しい子にも適している
- 民間フリースクールは理念によって校風がかなり異なる
- 学力向上を目的としたカリキュラムも存在する
- 補助金で経済的負担が軽減される場合がある
- 選択ミスが学費や時間の後悔につながる
- いじめは少ない傾向にあるがゼロではない
- フリースクール経由で進学する成功例も多い
- 自己肯定感を高める場として機能する
- 子ども自身が選ぶことで利用価値が高まる
- フリースクールは未来への足掛かりとなる場合がある