「不登校になったのは、自分たちが共働きだったからかもしれない…」
そんなふうに、自分を責めてしまう親御さんに、
私はこれまで何人も出会ってきました。
子どもが苦しんでいる姿を見ると、「あのときもっとそばにいれば…」
「仕事ばかりしていたから…」と、
どうしても自分を責めたくなるものです。
でも私は、こうお伝えしています。
「共働きは、不登校の原因ではありません。
そして、長期的に見れば、むしろ“都合が良い”ことさえあるのです」
共働きであることが、
子どもにとってマイナスに働くとは限りません。
むしろ、親が社会のなかでしっかりと役割を持ち、
生き生きと働いている姿を見せることは、
子どもの“将来のモデル”となる大切な営みでもあります。
この記事では、不登校支援を12年間続けてきた私が、
実際の支援現場で感じたことや、
千組以上の家庭を見てきたなかで得た実感をもとに、
「不登校 × 共働き家庭」というテーマのリアルをお伝えします。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
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不登校になりやすい家庭=共働き家庭ではない‼
「共働き家庭の子どもは不登校になりやすい」といった言説は、
たまに見聞きします。
けれど、
それは“印象”に過ぎないというのが私の結論です。
実際に支援してきたケースを振り返ると、
不登校の子どもが多くいるのは、共働き家庭に限らず、
専業主婦(主夫)の家庭や片親家庭、
さらには裕福な家庭、教育熱心な家庭でも見られます。
つまり、不登校は「家庭の働き方のスタイル」によって起こるものではなく、
その子にとってのストレス要因や環境との相性、
そして“本人の特性”が重なった結果として起こるのです。
もっとも重要なのは、
家庭の雰囲気や、親子の信頼関係がしっかり築けているかどうか。
たとえ時間が限られていても、
「あなたのことをちゃんと見ているよ」「困ったときは支えるよ」
というメッセージが届いていれば、子どもは安心感を持てます。
子どもは、親がそばに“いる・いない”よりも、
「わかってもらえていない」ことに傷つきます。
ですから、「働いていること」そのものが問題なのではなく、
“つながり”が感じられるかどうかが鍵なのです。
データで見る不登校と共働き家庭の割合
くどいようですが「共働きだからうちの子が不登校になったのかも…」
そんなふうに悩む親御さんも少なくありませんが、
実際に共働き家庭の子どもが不登校になりやすいという科学的な根拠はありません。
文部科学省の「不登校児童生徒に関する実態調査」などでは、
家庭の就労状況まで細かく分類されているわけではなく、
「共働き家庭の不登校率」といった明確なデータは存在しません。
しかし、私がこの12年間、
多くのご家庭と関わるなかでの実感としては――
共働き家庭が全体に占める割合は
3〜4割程度です。
これは、一般的な日本社会の共働き世帯率(約7割)と比べると、
むしろやや少ないようにさえ感じるのです。
つまり、「共働きだから不登校になりやすい」という仮説には、
現場レベルでも根拠は見当たりません。
実際、専業主婦(主夫)家庭でも片親家庭でも、
同様に不登校の相談はあります。
家庭の収入や働き方よりも、子どもが日々どう感じているか、
どのような気持ちで学校や人間関係と向き合っているか
――その“個別の心の動き”のほうがはるかに影響が大きいのです。
中学生・小学生における「共働き家庭の不登校」
とくに小学生や中学生の場合、
「まだ幼いのに家で一人で過ごすなんてかわいそう」
「中学生は難しい年頃なのに、家に誰もいないと不安では?」と、
周囲からの視線や自身の不安を抱える親御さんも多いと思います。
でも、私が出会ってきた子どもたちの多くは、
「親が働いているから学校に行けない」とは言いません。
小学生は、環境の変化や人間関係のトラブルに敏感ですし、
中学生は思春期特有の自己肯定感の揺らぎや対人不安を抱えやすいものです。
つまり、不登校の理由は“年齢相応の心の葛藤”によるものが中心で、
共働きかどうかは直接の要因ではないのです。
もちろん、学校に行けなくなり始めたタイミングでは、
一時的に仕事を調整して子どもと向き合う時間を確保することが大きな支えになることはあります。
ですが、もっと大切なのは、
子どもがこう感じていられるかどうかです:
(適度に)「自分のことをちゃんと見てくれている」「心配してくれている」
つまり、親が働いているかどうかよりも、
「働きながらでも自分のことを気にかけてくれている」という実感があるかどうかが、
子どもにとっての安心材料になるのです。
ただし、小1などの低学年だと例外的ではあります。
現実的に親が家にいる時間を増やしたり、預ける場所を探したりする必要はあるでしょう。
発達障害があっても、共働きかどうかは関係ない
発達障害を抱えるお子さんの場合、
「目を離す時間があるとトラブルが起きるのでは」
「一人にさせるのは不安」という声を、
親御さんからよく耳にします。
特性によっては突発的な行動があったり、
感情のコントロールが難しかったりするため、
「誰かが常にそばにいるべき」と思い込んでしまいがちです。
ですが、私の見てきた現場では、共働き家庭でも非常に丁寧に支援し、
子どもの安心と自信を育んでいる家庭がたくさんあります。
むしろ「親が物理的に一緒にいる時間の長さ」よりも、
その時間の中でどう接しているか、どれだけ理解を深めているかが支援の成果を左右します。
逆に、専業のご家庭でも、親御さんが強い不安から過干渉になってしまい、
子どもの主体性を削いでしまうケースも少なくありません。
これは、「親が家にいるかどうか」ではなく、
子どもの特性をどれだけ冷静に受け止め、
周囲の支援(学校・医療・福祉)と連携しているかがカギになっている証拠です。
「子どもが困ったときには必ず助けてくれる大人がいる」という実感があれば、
それは“共にいない時間”があっても成立するのです。
働いているからこそ、限られた時間を大切にして、
愛情を伝えることもできる。
共働きでも、発達障害のある子をしっかりと育てていける
――それは、私が支援を通じて何度も見てきた事実です。
働く姿を見せることも、子どもにとってロールモデルになる
不登校の子どもたちは、必ずしも「怠けている」わけでも、
「社会から逃げたい」わけでもありません。
中には、「今は学校に行けないけれど、将来は働きたい」
「社会の中で何か役に立ちたい」と、
強く思っている子もたくさんいます。
そんなとき、親が毎日仕事に向かう姿、
職場での出来事を語る姿というのは、
とてもリアルで強力な“生き方の教材”になります。
「仕事って大変だけど、やりがいがあるんだ」
「社会の中で自分の役割を持つって、すごいことなんだ」
――そんなふうに、言葉にせずとも背中で語ることができるのが“働く親の強み”です。
とくに母親が働いている姿は、
近年では男女問わず子どもにとって大きな影響を与えます。
「お母さんみたいになりたい」「自分も将来、自立できるかも」と、
将来への希望や目標意識が芽生えることも少なくありません。
また、働く親は、「自分の人生も大事にしていい」
という“自己肯定感のモデル”にもなります。
これは、不登校で自己価値が揺らいでいる子どもにとって、
特に重要なメッセージになるのです。
親が仕事を休むべき?:その判断はすべて正解
不登校の初期、子どもが大きな不安や混乱の中にいるとき、
親として「仕事をどうするか」は悩ましいテーマです。
「仕事を休んででも、そばにいるべき?」
「でも、収入が減るのは困るし…」
「周りの目も気になる…」
そうした葛藤を抱えながらも、
子どものために最善を尽くそうとする親御さんの姿を、
私はたくさん見てきました。
この問いに絶対的な正解はありません。
あなたが「休もう」と思って休んだなら、
それがあなたの家庭にとっての正解です。
そして「仕事を続けながらサポートしたい」と思うなら、
それもまた立派な正解です。
実際、「仕事は休めないけれど、
その分、毎晩一緒にごはんを食べる時間だけは大切にしている」
「休日は子どもの好きなことに一緒に付き合っている」など、
限られた時間の中で工夫しているご家庭も多くあります。
大切なのは、完璧であることではなく、
「自分なりにできることをやっている」という実感。
そしてもうひとつ大事なのは、親自身が疲れ切らないことです。
心がすり減ってしまっては、どれほど時間を一緒に過ごしても、
子どもにとって“安心できる存在”ではなくなってしまうこともあります。
むしろ「共働き」はメリットになることもある
不登校の子どもにとって、“今すぐ”の関わりはもちろん大切ですが、
私は「5年後、10年後の姿」にも注目しています。
そうした視点で見たとき、実は共働き家庭の子どもは、
将来的な回復力や社会的な自立心を持ちやすいと感じる場面が多くあります。
その理由のひとつは、
身近に「社会と関わって生きている大人」のモデルがいること。
たとえば親が「今日は職場でこんなことがあった」と話すだけでも、
子どもにとっては「大人になるってこういうことなんだ」と思える機会になります。
「今は学校に行けなくても、自分にもできることがあるかもしれない」
「働くって、なんだか面白そうかも」
――そんなふうに、“生きる力”の芽が育っていくのです。
さらに、共働きであるがゆえに親子の距離が“適度に”保たれ、
子ども自身が自分と向き合う時間を持ちやすいというメリットもあります。
これはとくに思春期の子どもにとって、
自立への第一歩になり得ます。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
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おわりに:不登校で共働きはメリットも多い‼
「共働きだったから不登校になったのではないか」
――そんなふうに自分を責める必要はありません。
ここまで見てきたように
むしろ、共働きであることが、
子どもにとって“長期的な財産”になることも多いのです。
子どもは、
親が何かを犠牲にしてまで自分に尽くすことを望んでいるわけではありません。
それよりも、「自分の人生も大事にしながら、ちゃんと自分にも向き合ってくれている」
という感覚が、子どもにとっての安心になります。
あなたが働きながらも、子どもと向き合おうとしている
――それだけで、すでに大切な一歩を踏み出しています。
焦らずに、少しずつ。
子どもの回復は、親が自分を責めるのをやめ、
自分自身を認めるところから始まることも多いのです。
この記事のまとめポイント
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共働きは不登校の原因ではない
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子どもは「不在」より「無関心」に孤独を感じる
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不登校家庭のうち、共働き家庭は3〜4割程度
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発達障害児でも共働きかどうかは大きく関係ない
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働く親の姿がロールモデルになる
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専業・共働き問わず、「どう関わるか」が大切
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親が一時的に仕事を休む選択も正解
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共働き家庭の子どもは自己肯定感が戻りやすい傾向
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過干渉にならないメリットもある
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共働きでも子育ては可能。親の自己否定を手放そう