こんにちは。USP教育研究所の早野です。
今日は「不登校から大学生になるとついていけないのか?」についてです。
結論から言うと「そんなことはありません」。
普通についていけています。
ただし、場合によっては難しい場合があります。
そこで不登校から大学生活を送るうえでの傾向と対策について解説いたします。
ポイント
- 不登校から大学進学しても適応できる可能性が高いこと
- つまずく可能性がある場合の原因とその対策
- 学部やカリキュラムの特徴による進学時の注意点
- 大学生活を支える相談体制やサポートの活用方法
不登校から大学に行ってもついていけないって本当?
まず、通信制高校から大学に入ってもついていけない?
これは全くそんなことはありません。
ただし、通信制高校からつまづく場合は下記のパターンがあります。
それは受験科目に無い科目が授業で使用される場合です。
★受験科目に無い科目は勉強するコツを身につけることで乗り切ろう
たとえば、経済学部では数学を使用することがあります。
でも、私立大学の場合だと英語、社会、国語で合格できてしまうのです。
そうなると数学が授業で使われるとパニックになり、
「もうダメだー」となりがち。
ただし、安心してください。
使われる数学分野は決まっているので
その分野だけを勉強すればいいわけです。
そもそもほとんどの文系生は数学が苦手なので
大学側も無茶なことはしてきません。
なので、受験勉強で知らない知識をインプットする訓練をしておけば、
ユーチューブ動画や参考書などを活用して乗り切れると思います。
文系だと世界史などの他の分野にも言えることです。
理系の場合は生物や化学などでしょうか。
困ったら必要なところのみを習得してついていきましょう。
そして、大学に相談すればどの分野をどのくらい勉強すればいいか教えてくれます。
ピンポイントで家庭教師を雇うか塾に行こう
さて、それでは不安という方は家庭教師を雇うか、
個別指導塾に頼りましょう。
その時に「ここの分野を教えてください」
と指定しておけば勉強する内容は意外に少ないものです。
さらにたとえば数学の場合は
数式が理解できればいいのか、
数式を解ければいいのか、
それとも数式を自分でたてる必要があるのか。
そのあたりまでオーダーを出しておくと
最小限の勉強で済みます。
そもそもの話ですが
たとえば経済学で40点を取れれば単位が取れるのであれば
数学が必要な問題は捨てるという方法もあります。
そのあたりは大学の友達や先輩に聞くか
家庭教師などに聞いてみましょう。
不登校の方におすすめしにくい大学
さて大学もいろいろです。
不登校の方にお勧めしにくい大学というのも存在します。
それは薬学部などの留年率が高い学部です。
薬学部は大学によっては卒業率が非常に低い大学というものがあります。
これは不登校に限らず卒業するのが困難な大学ということになります。
そもそも不登校でなくてもおすすめしない大学ということになります。
下記のデータを見ていただいて受験するかを検討されてください。
【2024年最新版】私立大学薬学部留年率ランキング|薬学部に留年が多い理由
また、留年率が高い大学・学部というものが存在します。
この場合は留学などで留年している場合もあれば
(留年したくてしているのでOK)
きついので留年している場合があります。
(留年したくないのに留年している状態)
ただ、留年率が高いからダメだというわけではなく
留年するほど厳しいカリキュラムで就職などには有利という
大学・学部も存在します。
とはいえ、入学前にそれなりの覚悟が必要なことは間違いないでしょう。
下記のページを見て確認しておくと良いでしょう。
【保存版】大学留年率ランキング一覧 | 学部別、文系・理系編も
推薦で大学に入学した場合の注意点
さて、最近では通信制高校から
推薦で大学に入学するケースも増えています。
その場合、大学の授業で英語が課されることがあるので
英語は勉強しておくと良いでしょう。
そもそも推薦の条件に英検〇級以上という条件がある場合もあります。
その場合は問題ないでしょう。
不安な方は中学・高校の問題集を
英語に限らず勉強しておくと良いと思います。
引きこもりで大学に通えない?大学に通える自信がない方へ
学業とは別に人間関係や生活面などに
不安がある場合もあると思います。
その場合は不登校中にアルバイトをしておくと良いでしょう。
お金をもらいながら社会生活をすることで
大学生活を過ごす力が養われます。
その時に職場の人に分からないことを聞く練習をしておくと
大学で困った時に役に立つと思います。
アルバイトはいろいろなものがあります。
自分に合うものをやられてみてください。
バイトの場合は辞めても問題ありません。
そもそも辞めるのが前提の採用ですし。
たくさんトライ&エラーをして
社会経験を積まれると良いと思います。
また、ハードな学部の場合は多めにバイトをしておきましょう。
看護などの手に職系の学部や理系の専門分野が
身に着く学部がハードな傾向があります。
その分、就職は良いわけですが。
逆に比較的楽に卒業できる文系の学部の場合は
就職活動がハードです。
不登校だと大学受験が不利ということはない
不登校だと大学受験が不利ということはありません。
推薦でなければ内申書は見られないからです。
ただし、高卒認定試験経由の場合は一部の大学の一部の受験方式を
受験できないことがあります。
たとえば、一部の私大の共通テスト利用を受験できなかったりします。
ただ、一般受験方式は受験できることがほとんどで不利とは言い難いでしょう。
トップ国立大学を受験するような生徒のための受験方式なので
不登校でなくても縁が無い受験方式だったりします。
不登校でも大学生活は普通におくれる
結論から言うと普通に大学生活をおくれます。
ただし、大学生活で苦戦する場合は上記以外だと
興味の無い学部・学科に入ってしまった場合です。
たとえば、数学が好きで数学科に入ったが
大学数学はあまり好きでないという場合です。
他にもたとえば生命科学科や情報学科に入って
自分の描いていたものと違うと苦痛だったりします。
そのために自分が学びたい分野は何なのかをよく考えて
受験をするようにされてください。
予備校や塾などに行かれるのでしたら
志望する大学の学生がいるはずです。
大学生活や学問内容について聞いてみてくださいね。
まとめ:不登校だから大学生活についていけないということは無い
いかがでしたでしょうか。
いろいろと不安なことがあるとは思いますが、
上記の点を注意すれば大丈夫です。
最後にもう1つ。
附属校から大量に上がってくる大学の場合、
外部受験生は最初は疎外感を感じるかもしれません。
内部からの進学組は仲がすでに良いのです。
また、受験勉強の疲れもなく明るかったりします。
ただ、しばらくの間を我慢すれば垣根は減っていきます。
そこで絶望しないことが大事。
疎外感を感じているのは不登校だからではなく
他の外部受験生も同じだったりしますので。
あなたが元不登校だから暗いのではなく
内部組がキラキラなのです。
(受験がないので)
また、一部の高校から推薦で大量に合格する大学なども
同じことが多少あります。
でも、これは時間が経てば解決する問題です。
自分の趣味のサークルなどにでも入って
大学生活を楽しまれてください。
PS:大学の相談体制
大学には学生が抱える学業や生活面の不安をサポートするための相談体制が整備されています。
学業面では、履修登録や授業内容、進路についての疑問を解消する「学習支援センター」や「キャリアセンター」が活用できます。
また、授業の理解を深めるために、チューター制度や学内の勉強会が設けられている場合もあります。
生活面では、学生生活での悩みやメンタルヘルスの課題に対応する「学生相談室」や「カウンセリングルーム」があり、専門のカウンセラーが個別相談に応じます。
さらに、学内には多くの場合、先輩学生によるアドバイスを受けられるメンター制度もあります。
これらの制度は、大学生活をスムーズに送り、困難を乗り越える助けとなるため、積極的に利用することが推奨されます。
- 不登校から大学進学しても基本的には問題なく適応できる
- 通信制高校出身者がつまずく場合、未学習の科目が原因となる
- 経済学部などでは受験科目外の数学が授業で使用されることがある
- 必要な分野を限定して勉強すれば負担は軽減できる
- 授業内容に困った場合は大学に相談するのが効果的
- 家庭教師や個別指導塾を活用するのも有効な対策
- 留年率が高い薬学部などは事前に覚悟が必要
- 推薦入学の場合は英語力が授業で求められることがある
- 大学生活の人間関係や生活面の不安はアルバイト経験が役立つ
- 就職に有利な学部ほどカリキュラムが厳しい場合が多い
- 高卒認定経由でも一般受験なら大学受験に不利はない
- 不登校経験者でも興味のある学部なら楽しく学べる
- 附属校出身者との疎外感は時間経過と共に薄れる
- 趣味のサークル活動は友人作りに効果的
- 大学の相談体制を積極的に活用すれば不安を軽減できる
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