「学校に行きたいって言ってるのに、なんで行けないの?」
お子さんのそんな言葉に、戸惑ったことはありませんか?
親としては、「行きたいと思っているなら、行けるはず」
と思いたくなるものです。
実際、学校に行かないことに対して焦りや不安を感じるのは、
ごく自然な感情です。
将来のこと、学力のこと、人間関係のこと
…心配になるのは当然です。
けれど、「行きたいのに行けない」というのは、意志が弱いとか、
甘えといった単純な問題ではありません。
そこには、本人にも説明が難しい“心の葛藤”が存在しています。
この記事では、「学校に行きたいけれど行けない」お子さんの心の中にどんな思いがあるのか、
どうすれば親として寄り添い、支えることができるのかを、わかりやすくお伝えしていきます。
焦らず、でも確実に前に進むためのヒントを、
ぜひ一緒に見つけていきましょう。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
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学校に行きたいけど行けない理由について解説
「行きたいけど行きたくない」はごく自然なこと
「学校に行きたい」と言ったかと思えば、
翌朝になると「やっぱり無理…」と布団から出てこない。
こんな様子を見て、「本当はどうしたいの?」
と混乱してしまう保護者の方は少なくありません。
でも実は、この“矛盾した気持ち”こそが、
人間のごく自然で正直な心の反応なのです。
たとえば、大人でも「ダイエットしたいけど甘いものを食べたい」とか、
「明日は早起きしたいけど夜更かししたい」といった葛藤を抱えることがありますよね。
それと同じように、子どもも「学校に行ってみたい。だけど怖いし不安」
という“アクセル”と“ブレーキ”の両方の気持ちを持っているのです。
大切なのは、「行きたい」と「行きたくない」のどちらかがウソなのではなく、
どちらも本当の気持ちだということ。
そして、どちらの気持ちも否定せず、まるごと受け止めてあげることが、
回復の第一歩になります。
この“ねじれた気持ち”を責めるのではなく、
「そう感じるのも無理はないよね」「それが人間だよ」
と共感してあげることで、
子どもは少しずつ安心を取り戻していきます。

勉強したいけどしたくないみたいなのが人間心理
「行けない理由」を無理に言わせないことの大切さ
「どうして学校に行けないの?理由を教えてくれたら手伝えるのに…」
そんなふうに、お子さんから“理由”を聞き出そうとしてしまうこと、ありませんか?
親としては当然の関わり方です。
原因が分かれば対処法も見える気がしますし、
「ちゃんと話してくれたらなんとかなるのに…」と歯がゆく感じてしまうこともあるでしょう。
けれど、
お子さん自身も「なぜ行けないのか」がうまく分からないことが多いのです。
頭では「行かなきゃ」と思っていても、体が動かない。
学校のことを考えるだけで頭が痛くなる、お腹が痛くなる。
そんな状態のとき、
本人はただ「行けない」という結果だけを抱えて苦しんでいるのです。
さらに、「理由を言わなきゃ」と追いつめられることで、
かえって心を閉ざしてしまうこともあります。
無理に言葉にさせようとするよりも、
「言えなくてもいいよ」「今は分からなくても大丈夫だよ」と伝えてあげることで、
子どもは「ここにいてもいい」と感じることができます。
言葉にできないからこそ、態度や表情、ちょっとした反応に目を向けてあげること。
それが、親にできる最も大きなサポートのひとつです。
ブレーキになっている気持ちに共感することで前に進める
子どもが「行きたいのに行けない」と言うとき、
親としては「だったら行ってみよう」と強めに背中を押したくなるものです。
でも、実際にはそこで動けないからこそ、
本人も苦しんでいます。
そんなときに大切なのは、「どうして行けないの?」と詰めることでも、
「行こうよ、大丈夫だよ」と励ますことでもありません。
まずは、“行けない”側の気持ちに寄り添うことです。
子どもにとって、学校はただ勉強する場所ではなく、
人間関係や評価、緊張、不安が詰まった“戦場”のように感じられることもあります。
たとえば、こんな気持ちがブレーキになっていることがあります。
-
また無視されたらどうしよう
-
授業で当てられて答えられなかったら恥ずかしい
-
遅れて行って、みんなにどう思われるか怖い
-
がんばって行っても、また辛くなったらと思うと動けない
こうした気持ちは、本人にとってはとてもリアルで、重たいものです。
「そんなことで?」と思うかもしれませんが、
「そんなこと」こそが子どもの中では大問題なのです。
だからこそ、「怖いよね」「また辛くなったらって思うよね」と、
その気持ちに共感してもらえるだけで、子どもはふっと力を抜くことができます。
安心感が育ってくると、子どもは少しずつ
「じゃあ、〇〇だけやってみようかな」と自分から動き出します。
親が無理に“アクセル”を踏ませるのではなく、
“ブレーキに共感する”ことで、結果としてアクセルが自然に入っていくのです。
ブレーキが共感されて気が済み、
無くなれば、自然と前に進めるから。
年齢別に見る「行きたいのに行けない」ケースと特徴
お子さんが学校に行けない理由や背景は、
年齢や発達段階によっても大きく異なります。
年齢ごとの特性を理解することで、
「なぜこの子は動けないのか?」という問いへのヒントが見えてくるかもしれません。
小学生の場合:
-
親との分離不安が強く出る時期。
とくに低学年では「お母さんと離れるのが寂しい」「家が一番安心」といった気持ちが背景にあることも。 -
担任やクラスの雰囲気に強く影響されやすく、ちょっとした出来事(怒られた、友達とけんかした)で登校がストップすることもあります。
-
「学校=怖い場所」になる前に、家や遊びを通して安心を増やすことが重要です。
中学生の場合:
-
思春期特有の自己意識の高まりが見られる時期です。
-
「人からどう思われるか」「失敗したら恥ずかしい」といった感覚が強くなり、
友達関係の悩みや学校内での“ポジション”を意識して動けなくなることがあります。 -
また、学力差が明確になるため、勉強への不安や劣等感もブレーキになります。
-
「何がつらいのか、うまく言葉にできない」のが中学生の特徴。
焦らず耳を傾けてあげてください。
高校生の場合:
-
進路や将来へのプレッシャーが強まり、「今のままで大丈夫だろうか」という不安が大きくなります。
-
同時に、親に頼りたくない気持ちと、実際はまだ自立しきれないもどかしさが入り混じる時期です。
-
「この高校にはもう行きたくないけど、転校は勇気が出ない」といった“やり直したいけど動けない”葛藤を抱えることもあります。
-
子どもが無表情・無言になる場合も、内側では激しく葛藤していることが多いのです。
子どもが「学校に行けない」背景には、その年齢なりの意味と理由があります。
表面的な行動だけを見ず、「この子の発達段階では何が起きているのか?」という視点で見ることが、親にとっても心の余裕につながります。
「行きたい」気持ちを後押しする親の関わり方
お子さんが「本当は学校に行きたい」と口にしたとき、
親としては「よし、じゃあ明日から行こう!」と背中を押したくなるものです。
でも実際には、その「行きたい」という気持ちと、
現実に“動ける”ことの間には、意外と大きなギャップがあります。
このときに大切なのは、「気持ちが動いたこと」をまずしっかり受け止めてあげることです。
「行きたいと思えるようになったんだね」「その気持ち、すごく大事だよ」と伝えるだけで、
子どもの心には“理解されている”という安心感が育まれます。
そのうえで、以下のようなスモールステップを提案してみてください。
-
朝決まった時間に起きてみる
-
制服に袖を通してみる
-
家の前まで出てみる
-
学校の近くまで保護者と一緒に行ってみる
-
担任の先生と校門でだけ会ってみる
-
校内の図書室や保健室で過ごしてみる
大事なのは、「登校できたかどうか」よりも「昨日より少し進めたか」を見てあげることです。
そして、どんなに小さな一歩でも、
「できたこと」に焦点を当てて、一緒に喜んであげること。
一方で、「また行けなかった日」もあるかもしれません。
そのときも「残念だね」「また考えていこうね」と、
気持ちを否定せず、変化を待つ姿勢がとても大切です。
子どもの「行きたい」気持ちは、
いつも“揺れながら前に進もうとする小さな火種”のようなもの。
それをそっと守ってあげることが、
結果として“本当の意味での継続的な登校”につながっていくのです。
不登校を経験した子どもたちには、
ある“共通点”があると感じています。
それは、
将来に活かせる大きな可能性を秘めているということ。
私自身が元・不登校だったことに加え、
16年間多くの不登校の子どもたちを見守ってきた経験から、
本当に伝えたいことを無料のメール講座にまとめました。
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おわりに:学校に行きたいけど行けない理由について
「学校に行きたいのに行けない」
その矛盾した気持ちは、親にとっても、子どもにとっても、とてもつらいものです。
親としては、「どうにか学校に戻ってほしい」「元の生活に戻ってくれたら安心できる」と願うのは当然のこと。
けれど、子どもが動けないとき、それは“怠けている”のでも“甘えている”のでもありません。
見えないところで、心の中では何度も自問自答を繰り返し、葛藤し、疲れ果てているのです。
そんなとき、親ができる最大のサポートは、「その気持ちがあること」を否定せずに受け止めてあげることです。
「怖いよね」「無理したくないんだよね」「でも、行きたいと思ってるんだね」――
このような共感の言葉が、子どもの心のブレーキを少しずつゆるめていきます。
“行けるようになる”ことをゴールにするよりも、
“自分の気持ちを大切にして、前に進める感覚”を育てること。
そのプロセスこそが、子どもが本当に立ち上がるための土台になります。
今は立ち止まっているように見えるかもしれません。
でも、内側では確かに前に進む準備をしているはずです。
どうか、焦らず、信じて、そばにいてあげてください。
子どもの「行きたい」という気持ちは、小さくても確かな希望の光です。
その光を、消さずに守っていくことが、親にできる最高の応援です。
✅ 記事のまとめポイント
-
「学校に行きたいけど行けない」は多くの子どもが抱える自然な葛藤
-
矛盾した気持ちは誰にでもあり、どちらも本音で大切な感情
-
行けない理由は本人にも明確に言語化できないことが多い
-
無理に理由を聞き出すと逆効果になる場合もある
-
「行けない」気持ちに共感することで、子どもの安心が育つ
-
年齢ごとに背景や反応の傾向が異なる(小学生・中学生・高校生)
-
「行きたい気持ち」を評価し、スモールステップでの行動を支援
-
失敗しても責めず、成功した小さな一歩を一緒に喜ぶ姿勢が重要
-
学校以外にもフリースクールや通信制など多様な選択肢がある
-
回復は「元に戻る」ことではなく、「自分に合った道を見つける」こと
-
親の理解と共感が、子どもにとって何よりの安全基地になる
-
焦らず、子どもが動き出すタイミングを信じて見守ることが大切
🎓「不登校だけど学校に行きたい」Q&A
Q1. 子どもが「学校に行きたい」と言うのに、なぜ行けないの?
A.
子どもの中には「行きたい」という気持ちと「怖い」「不安」「しんどい」といった気持ちが同時に存在しています。
これは矛盾ではなく、どちらも本音で自然なことです。
大人でも「痩せたいけど食べたい」「行きたいけど面倒くさい」と感じるように、
心は一方向ではありません。
Q2. 「なぜ行けないのか」理由を聞いても答えてくれません。どうすれば?
A.
本人にも理由がよくわからない場合が多いです。
複数の感情や経験が絡み合っていて、言葉にできないだけかもしれません。
無理に聞き出そうとせず、「わからなくても大丈夫だよ」と安心させてあげてください。
Q3. 「行けない」気持ちに共感すると、逆に甘やかすことにならない?
A.
いいえ、共感は甘やかしではありません。
「今は動けないんだね」「不安なんだね」と子どもの心を理解しようとする姿勢が、
安心を生み、結果的に子どもの“動く力”になります。
安心の中でこそ、人は前に進もうと思えるのです。
Q4. どこまでサポートすればいいの?どこまでが本人の努力?
A.
“全部助ける”必要もありませんし、“全部任せる”必要もありません。
本人の力を信じつつ、「自分ひとりじゃない」と感じられる環境づくりが親の役割です。
「一緒に考えよう」「少しずつやってみようね」と声をかけることで、
子どもの主体性を引き出せます。
Q5. 年齢によって対応を変えるべきですか?
A.
はい。小学生は安心感を最優先に、中学生は人間関係や自尊心への配慮を、高校生は将来の不安や自主性への寄り添いが大切です。
年齢ごとに背景が違うため、同じ対応が通じるとは限りません。
Q6. スモールステップって具体的にはどんなことですか?
A.
例として、以下のような段階があります:
-
朝決まった時間に起きる
-
制服を着てみる
-
学校近くまで一緒に行ってみる
-
先生と校門で少し話してみる
-
保健室で30分だけ過ごす
-
教室に5分だけ入ってみる など
成功体験を小さく積み重ねることが、自信につながります。
Q7. どうしても学校に戻れない場合はどうすれば?
A.
今は学校以外にも多くの選択肢があります。
フリースクールや通信制高校、オンライン学習など、子どもに合った場所を見つけることで、
「学び」と「成長」を続けることは十分可能です。
一度の不登校で人生が決まることはありません。
Q8. 親として一番大切なことは何ですか?
A.
「この子は大丈夫」「いつか自分の力で動ける」と信じることです。
子どもは“信じてくれる人”がそばにいると、時間はかかっても必ず変化していきます。
焦らず、でも希望は持って、一歩一歩を一緒に歩んでいってください。
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